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うつに効く!ハーブティーの効能と活用法

ハーブティーのポット

皆さんは、お茶、と聞くと具体的にどんなものを思い浮かべますか。お茶は日本人にとってまず欠かせないもの、ですよね。緑茶、ほうじ茶、玄米茶、麦茶、ゴボウ茶、黒豆茶…などなど。こうした昔から馴染みのあるお茶に加え、コーヒー、紅茶、ウーロン茶など、いわゆるアルコール以外の飲み物を、嗜好品として毎日の生活に取り入れていらっしゃらない方は、まずいません。ではハーブティーはいかかでしょうか。

目次

ハーブティーとは

瓶に入ったドライハーブ

ハーブティーとは、ハーブのお茶、のこと。”ハーブ”を直訳すると”草”または”野草”ですから、広義には緑茶や紅茶も含まれるのですが、ここではもっと限定し、主に芳香を愉しむためのドライや生の”ハーブのお茶”のこととして話を進めてまいりましょう。
ハーブはその独特の芳香のため、一般にリラックスとか鎮静作用、つまりは精神安定というありがたい効能だけでなく、頭痛や不眠、うつにも効くほか、消化器系や免疫系、さらには婦人科系の様々な症状など、広範囲に効果があるとして知られています。ただその効能は多種多様。よくわからない、どれを選んだらいいのか悩んでしまって手に取りづらい、という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

ハーブティーの意義

ここではそんな一見とっつきにくいハーブなるものを、日常的に”お茶”つまり”ハーブティー”として取り入れることによって、皆様の日常にどれほど役立てられるのかを、意識して確かめて行っていただきたいのです。

特筆すべきはハーブの持つ芳香です。ハーブのこの独特の芳香は嗅覚を刺激します。それが、お茶、という簡易な日常のアイテムによって取り入れられ、脳を刺激し、自立神経へと到達します。そこで化学反応が起こり、緊張した交感神経優位の状態から、副交感神経優位のリラックスした状態へと全身をスイッチさせてゆくのです。

うつやイライラに悩む方のみならず、ことに秋から冬へと向かうこの時期、SAD(Seasonal Affected Disoeder)と呼ばれる季節性感情(情動)障害に悩む方々にも有効ではないでしょうか。この機会にぜひともハーブティーの多種多様で素晴らしい効能を知っていただき、親しみをもって日常に取り入れて行っていただければ、毎日が数倍、いや数十倍にもやすらかに送れるかもしれません。

ハーブティーの歴史

デンファレ(花)付きハーブティー

そもそもハーブティーなるものの歴史は古く、紀元前にまでさかのぼると言われます。紀元前5世紀の古代ギリシャの医学者ヒポクラテスはその著書に、”薬草を煮出した汁”として登場させました。それが現在の”ハーブティー”の起源、ともされています。ですが今と違ってその当時は”お茶”を飲む習慣などは無かったために、”お茶”といえば”薬”としての認識しかありませんでした。

時代は下り、十字軍の遠征に入り、西洋人は東洋の”お茶”を知りました。当時の主流は紅茶でしたが、これが一大ムーブメントとなり、長い期間に渡って全世界へと広がりました。ただあくまで文化や習慣として受け入れられたに過ぎず、ハーブティーに市民権はありませんでした。

人々がハーブの効用に目を向け、生活の中に取り入れていったのは、人間性回復の時代、と呼ばれる1960年代以降からだと言われています。日本に入ってきたのは、たった40年ほど前頃から、ともいわれています。現在のように押しも押されぬ嗜好品、としてその味、香りなどをも含めて全世界で味わい、愛されるようになるまでには、気の遠くなるほどの長い時間がかっていたようです。

ハーブティーの活用法

さて、改めてここでご紹介したいのは、現代人らしくお茶をお茶として愉しみながら、気分をリラックスさせたり、リフレッシュしたりしながら、毎日の生活のアクセントとしてだけではなく、ハーブの持つ様々な効能を期待しながら、実際に毎日の生活で抱え込んでいる健康上のお悩みや、情緒や気分、といった微妙で動かしがたい問題にも対応すべく、ココロの処方箋としてハーブティーを飲んでみる、という活用法です。

お薬として処方してもらうまでには至らない、とか、恥ずかしくって医療の門までは叩けない、などといった大多数の方々が、もっと日常的で当たり前にハーブティーを活用出来たら、という親心から、簡単な解説を施しました。
また、さほどの問題をかかえてはいらっしゃらない、という方々でも、あちらこちらで口にするようになったハーブティーの効能を、さまざま熟知していただけたなら、きっともっとその価値は高まる筈だとは思いませんか。

ハーブティーの効能(主に鎮静効果に着目して)

生ハーブとハーブティー

ジャスミンティー

一般に女性が大好きな香りといわれます。香りの成分ベンゼルアセテートが脳をリラックスさせてくれる効果があります。

ローズヒップティー

『ビタミンCの爆弾』『飲む美容液』ともいわれ、ビタミンC,A,E,鉄分、カルシウム、リコピン、βカロチンなどの成分がニキビやシミを予防し、肌を整え、ホルモンバランスをも整えてイライラを解消してくれる効果があります。また便秘解消や疲労回復、免疫力のアップをも促してくれます。やや酸味が強いので、はちみつなどの糖分を入れて飲まれると良いでしょう。

カモミールティー

リンゴに似た香りが鎮静効果を発揮し、発汗作用やリラックス効果をもたらします。安眠効果の代表選手ともいわれます。

ラベンダーティー

ラベンダーとティー

主な効能は鎮静作用。不安や憂うつ、ストレスを和らげ、ストレス性の片頭痛や高血圧などの神経性の不調、また消化不良や腹部膨満感の解消にもひと役買ってくれます。生理不順などの婦人科系の不調にも有効です。

ハイビスカスティー

鮮やかな赤い色が特徴です。色素成分のアントシアニンや植物酸であるクエン酸が疲れに作用し、疲労回復やむくみの解消に効果があります。

レモンバームティー

爽やかな香りが鎮静効果を促し、自律神経のバランスを整えます。不眠症に効き、生理不順も抑制してくれます。また、成分中のポリフェノールがアンチエイジング効果を発揮します。

レモングラスティー

殺菌・抗菌効果があり、消化促進や整腸作用、リラックス効果が期待できます。

オレンジピールティー

爽やかなオレンジの香りが特徴です。主に鎮静作用があります。

ジンジャーティー(これはスパイスティーに属しますが、あえて仲間に入れて覚えていただくといいかと思います)

スプーンハーブ

冷え性予防に効果があります。特にホットジンジャー(温めたジンジャー)に含まれるショウガオールには血行促進作用があり、身体の内側を温めてくれます。そうすることで代謝がアップすれば、むくみや便秘、ダイエットにも効果大です。

シナモンティー

これもスパイスティーの一種です。消化促進とリラックス作用を発揮します。特に風邪予防に効くとされています。

ルイボスティー

南アフリカのセダルバーグ山脈でしか育たないとされるマメ科のハーブを使用しています。ポリフェノールの一種フラボノイドが肌の老化を防ぐ、抗酸化作用があります。アトピー性皮膚炎の軽減にも役立つとされています。女性ホルモンのエストロゲンの分泌を促します。他に冷え性、むくみ、便秘にも効く女性サポートの一番手といわれます。

フェンネルティー

ダイエットに効果大。古代ギリシャ人は食欲を抑える働きがあるとして利用していました。利尿作用や発汗作用、消化促進作用もあるので、胃もたれや便秘の解消にも役立ってくれるでしょう。月経痛や月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)を抑えたい方にも効き目があります。

ローズマリーティー

ローズマリー

お料理の香りづけとして愛用されています。独特な強い芳香がストレス緩和に効力を発揮します。

ダンデリオンティー

ダンデリオンとは西洋タンポポのこと。鉄分、ミネラルが豊富で少し苦みがあるのですが、貧血効果やデトックス効果があるといわれます。

ペパーミントティー

成分中のポリフェノールが花粉症に効きます。またリラックス効果や、脳に働きかけて集中力を高めてもくれます。これはドーパミンの濃度を高める働きで、イライラや気持ちの乱れ、落ち込みなどを抑えてくれる効果もあり、軽度から中程度のうつ病にも効果があるとされています。
また爽やかな芳香やリラックス効果が安眠を促すともいわれています。この芳香成分であるメントールには整腸作用もあり、胃もたれや嘔吐、下痢などの症状を抑えてくれる効果もあります。

ハーブティーにはカフェインも?

皿とドライハーブ

一般にハーブティーはノンカフェイン、と思われている方も多いようですが、これら様々な効能を持つハーブティーにもお茶である宿命上、カフェインを含むものもあり、注意が必要です。特に妊娠中や授乳中の方はカフェインの摂取は控えるほうがよいでしょう。
一般に、カフェイン含有のハーブティーには、100mgあたり30mgのカフェインが含まれています。コーヒー一杯が約60~100mgといわれていますので、その約半分から3分の1程度、と考えればよいでしょう。

以下に主な飲み物のカフェイン含有率を示してあります。単位は100mgあたりのグラム数です。因みにノンカフェインのハーブティーはルイボスティー、カモミールティー、ローズヒップティー、ハイビスカスティー、ダンデリオンティーなどです。


主な飲み物のカフェイン含有率(100mgあたり)

飲み物カフェイン含有量(mg)
コーヒー60
ココア30
栄養ドリンク30
玉露160
緑茶20
ほうじ茶20
ウーロン茶20
紅茶30
ジャスミンティー40
麦茶0
ルイボスティー0
カモミールティー0
ローズヒップティー0
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毎日の生活に

花束とハーブティー

いかがでしょうか。ざっと主なハーブティーについてご紹介しましたが、ひとつでも今日から試して飲んでみたい!と思うものが見つかりましたか。あまり一つの効能ばかりにこだわらずとも、ハーブには複合的な効果があり、味も香りもそれぞれ違います。最初は色や香り、味などを試してみて、違和感のない飲みやすいものの中から選んでいってはいかがでしょう。
ここに示したものはシングルズ(単一のハーブで淹れるティー)としての効能ですが、慣れてきたら自分でブレンドしてブレンドティーとして愉しんでみてもいいでしょう。効果が複数に渡って期待でき、お得感もあって楽しいかもしれません。

注意すべきこと

これらハーブティーはそれぞれに効能が強いので、大量に飲むとおなかの調子を壊すことにもなり、多くとも一日2杯、通常は一日1杯程度がおススメです。また母乳の抑制作用があるため、妊娠中や産後の摂取は控えてください。

また高血圧の方、心臓疾患のある方、神経系統の弱い方などは摂取を控えた方がいいという説もあるようです。特にお医者様にかかられている方、お薬の処方を受けている方などは、お薬の飲み合わせ、ということもありますので、一度お医者様に相談されて飲まれるようにされるといいと思います。

それでは潤いと張りのある毎日へ、セルフリカバリーの観点からも、今日から一歩ブラッシュアップし、爽やかな日常を手に入れていってください。

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